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発達障害

発達障害ついて

発達障害には、自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)などが含まれ、各障害には特有の行動パターンや認知の特性が見られます。どちらかの要素が明確になるわけではなく、それぞれの特徴が合わさって現れることが多いです。発達障害のある人は、社会的なコミュニケーションが難しかったり、集中力や注意力が安定しないなどの課題を抱えることが多く、生活全般にサポートが必要とされることもあります。

  • ・注意力が散漫しやすい(ADHD)
  • ・社会活動や対人関係に困難を感じる(ASD)
  • ・感覚過敏や音や光に対する強い反応
  • ・順序立てて行動することが難しい
  • ・衝動的な行動を抑えられないことがある
  • ・同じ行動を繰り返す傾向が強い
名称特徴
ADHDAttention Deficit Hyperactivity Disorder注意欠陥・多動性障害不注意や多動性、衝動性が特徴で、集中力の維持や衝動のコントロールが難しい場合が多い。
ASDAutistic Spectrum Disorders自閉症スペクトラム対人関係やコミュニケーションに困難があり、特定の行動や興味に固執する傾向がある。見通しの立つときと立たないときの不安の差がはっきりしている。
LDLearning Disability学習障害読み書きや計算といった特定の学習分野で著しい困難を伴うが、話したり理解したりする知的な発達には大きな遅れがない。

このほか、体の動かし方の不器用さ、我慢していても声が出たり体が動いてしまったりするチック(日常生活に支障を来すほどになる場合はトゥレット症)、音を繰り返したり、音が伸びたり、なかなか話し出せないといった、滑らかに話すことができない一般的に吃音(きつおん)と言われるような話し方なども、発達障害に含まれます。

発達障害は、生まれつきの脳の発達に関連すると考えられており、遺伝的な要素が強いとされています。また、環境要因も多少の影響を与える場合がありますが、成長過程での支援がその後の適応に重要な役割を果たします。発達障害は治癒するものではなく、各特性に合わせたサポートが必要です。

発達障害の治療には、行動療法や社会スキルトレーニングが用いられます。行動療法では、特定の行動パターンを修正し、社会生活に適応する力を身につける支援が行われます。また、個々の特性に合わせた支援や、社会的な対人スキルのトレーニングを通じて、生活の質を向上させることが目指されます。

教育的支援も発達障害の治療には不可欠で、学校や家庭での理解と協力が重要です。特別支援教育のプログラムにより、個々のニーズに合わせた学習指導が行われます。必要に応じて薬物療法が検討されることもありますが、行動療法と教育支援を組み合わせ、患者の特性を生かした支援体制を整えることが大切です。

発達障害のある人と接するときは、まず当人たちの特性や行動について理解を深め、受け入れることが大切です。過度に特別扱いをする必要はありませんが、少しの工夫や配慮が日常生活をスムーズに進める助けになります。発達障害について理解し、適切にサポートできるよう努めましょう。

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